XF16-55mm f2.8 R LM WRを購入したので、ファーストインプレッションをまとめてみた
レンズ沼のみなさんこんにちは。
この度ついに、FUJIFILM Xマウントの大三元ズーム XF16-55mm f2.8 R LM WR を購入しました。
先日ディズニーシーを訪問したときに撮った作例とともに、XF18-55mm f2.8-4を3年間使い続けていた初心者ユーザーの視点でファーストインプレッションをまとめていこうと思います。
ファーストインプレッション
冒頭にもありますが、自分はFUJIFILMのミラーレス一眼を購入してから約3年間もの間、標準焦点距離をXF18-55mm f2.8-4 の1本で撮り続けていました。
そして満を持しての大三元デビューだったわけですが、正直なところEVFをのぞいた時に「今までと明らかに違う!」という感動はありませんでした。しかし、撮った写真をまじまじと見るにつれて「さすが赤バッチズームだな…」とじわじわ実感が湧いてくる、そんなレンズだと思います。
立体感・ボケ・写真の繊細さがワンランク上の写り
55mm / f4
撮った写真を見返してみてまず思ったのが、いつも以上に写真に立体感があるという点。
立体感というとボケを活かして生まれるものというイメージが強かったのですが、このレンズで撮った写真はうまく色が乗っているのか、パンフォーカスでも被写体の奥行きや凹凸が感じられる写り。
18mm / f5.6
巷では「単焦点並み」と称されるほどの描写力のあるこのレンズ。ゴーストやフレアを抑え、シャープでクリアな描写を実現するというコーティング処理「HT-EBC」のおかげなのでしょうか。確かにキレキレでキットレンズよりワンランク上の写りをしてくれていると感じます。
55mm/ f2.8
ボケ量は立体感を出すには十分な量で、なめらかで柔らかいなと素人ながらに思いました。
このなめらかなボケ味の恩恵か、このレンズで撮った写真は全体的に暖かい印象の1枚になっている気がしています。何気ない光景も「結構いいかも…」と錯覚するような写り。
総じて、このレンズで撮った写真は今までの写真と比べると一回り垢抜けた印象を受けました。ほかの人に伝わるかは別として、写真を後で見返した時にその場の雰囲気や思い出を綺麗に残してくれる力のあるレンズだと思います。
16mm(35mm判換算24mm)スタートが使いやすい
16mm / f2.8
XF18-55mm f2.8-4 を使っていた時の悩みの種だったのが「もう少し広く撮りたい…!」というシーンが多々あったこと。
広角レンズに付け替えれば済む話ですが、逆に言うと広角レンズを持ち歩いていないと心もとないというのも事実。
16mm / f3.6
18mmより広い16mmスタートという点はこのレンズを買うきっかけとなった理由の1つ。主題を切り取るには必要十分かつちょうどいい広さで、撮り方によってはパースも付けることができます。
「広大な景色や巨大な建築物を撮りたい!」といった明確な目的が無い限りは広角レンズを持ち歩く必要が無くなり、荷物の量を減らすことに貢献してくれました。
買う前に気になっていたこんなところ、実際どうだった?
以前このブログで XF18-55mm f2.8-4 のレビュー記事を投稿した際、大三元を買おうか悩んで踏みとどまってる旨を書き綴りました。ゆえに購入前に少し引っかかるところがあったのも事実。
そんな気になる点について、実際どうだったか感想をまとめてみます。
重量・サイズ
このレンズを愛用している方が度々口にされるのが「重すぎる」という点。実際、レンズの重量は655gあり、APS-Cのレンズとしてはかなり重め。
自分もここはかなり懸念材料としていたのですが、実際に持ってみるとあまり重さは気になりませんでした。しかしこれについては普段使っているレンズによって重さの感じ方にかなり個人差があるのでは?と考えています。
私が普段愛用しているレンズはXF18-55mm f2.8-4 の他にも、XF10-24mm f4 などズームレンズが中心。そしてFUJIFILMを使う前はCanonの一眼レフを愛用しており、レンズは便利ズームを使用していました。つまり、もともと重ためのレンズを使うのに慣れていたため、XF16-55mm f2.8 を持ってみてもそこまで辛くは感じなかったのだと思っています。
逆に、普段は単焦点メインの方が使うととてつもなく重たく感じるのではないかと思ったり。
ただ、自分が重さよりネックだと思ったのがサイズ。これはXF18-55mm f2.8-4 とかなり差があります。なんならXF10-24mm f4 より大きい。かなりがさばります。このサイズのギャップがかなり鬼門で、旅行の行動用バックとして愛用しているピークデザインのエブリデイスリング3l にほかのズームレンズを一緒に詰めるのは厳しいかなと感じています。
しかし、前述にもありますが広角16mmスタートの恩恵で「広大な景色や巨大な建築物を撮りたい!」という目的が無い限り、保険用の広角ズームを持ち歩く必要が無いというメリットも。旅行の時はこのあたりうまく使い分けられれば…!
手ぶれ補正が付いていない
買う前に一番懸念していたのが手ぶれ補正が付いていないこと。自分が今まで愛用していたレンズの多くは手ぶれ補正が付いており、補正が付いていないレンズは久しぶり。
FUJIFILMではX-T4やX-H1にボディ内手ぶれ補正が搭載されていますが、自分が愛用しているボディはX-T3のため手ぶれ補正は付いていません。
使ってみた感想としては、手ぶれ補正が無くても大丈夫だし、あると便利なんだろうなという程度。シャッタースピードを手ブレしない基準である1/焦点距離秒より速くしないことに気をつけていれば、手ブレ写真を増産していた!という悲劇にはおそらくならないはず…
16mm / f2.8
しかしながら夜景を手持ちで撮る時は心もとないのも事実。そんな時は思い切ってISO感度を上げてみるのも手。今回久しぶりにISOを2500くらいまで上げて撮る機会もあったのですが、思ったよりノイズが少なくて驚きました。おそるべしX-T3。
23mm / f5
また、今回撮影に赴いたディズニーシーにおいては、手ブレよりむしろ被写体ブレのほうが気になるシーンが多くありました。動いているアトラクションを交えて景色を切り取りたい時やキャラクターグリーティングなどなど…
どんなに優秀な手ぶれ補正が付いていても、被写体ブレは抑えることはできません。むしろ、f値を明るくしてシャッタースピードを稼ぐ方が重要になってくるはず。そんなときにズーム全域で f2.8 の明るさを持つこのレンズがあれば、むしろブレ写真を生むリスクがある意味で減ったような気がしています(超絶ポジティブ)
まとめ・作例
懸念していた重さ・大きさ以上に受けられるメリットが多く、総じて買って良かったと思えるレンズです。
そして本腰を入れて撮影に臨むときはXF16-55mm f2.8 を着けたX-T3、撮るかわかんないけどもしかしたら撮るかもというシーンにはX100Fを持ち出すというシステムも出来上がりました。これで機材欲しい病から片足は抜け出せたはず…たぶん
以下、先日ディズニーシーを訪問したときにXF16-55mm f2.8 で撮った写真たちです。ボディは全てX-T3で撮影しています。レタッチしていますが雰囲気が伝われば幸いです。それではまた。