レンズ沼のみなさんこんにちは。
先日東京駅にある FUJIFILM Imaging Plaza にて XF56mm f1.2 R APD をレンタルし、そのまま丸の内周辺を撮り歩いてきました。今回はレンタルに至った理由や、使ってみた感想を撮った写真と共につらつら綴っていきます。
なおボケを堪能したいという思いから当記事の写真はほぼ解放f1.2の状態で撮影しております。
レンタルに至ったきっかけ
このたび XF56mm f1.2 APD を使ってみたいと思ったきっかけは2つ。
1つ目がこのレンズで撮られた作例に魅了されたため。56mmというとポートレートで多く使われている画角ですが、スナップで使われている作例を見てもボケや圧縮感など惹き込まれるものがあり、その場の光や湿度などが感じ取れるような写りに衝撃を受け気づけば気になる存在となってました。
2つ目は最近撮った写真の多くがズームレンズの望遠端55mmで撮っていたということからこの画角が向いているのではないかと思った点。これに関してはズームレンズを使いこなせていないだけな気がしますが…主に圧縮効果を狙いたい時やボケをたくさん生み出したい時にズームして撮ることが多く、ボケさせたいのならよりf値の低い単焦点レンズを使えば良いのではと思いレンタルに踏み切るきっかけとなりました。
東京駅周辺を撮り歩いてみた
FUJIFILM Imaging Plaza では当日返却であれば多くの機材が無料でレンタルできます。これまでも何度か利用させていただいたのですが今回もこちらでレンタルをさせていただき、そのまま東京駅周辺を撮り歩いてみました。
JR東京駅丸の内出口周辺
まず最初に撮り歩いたエリアがJR東京駅丸の内出口周辺。
ここはビジネス街となっておりますが都会的でありつつも落ち着いた雰囲気で、造りの凝った建物が多く見応えのある街並みです。
まず最初に撮ったのが標識を主題とした写真たち。今回レンタルしたのはAPDなのですが、無印と違ってボケがドロっとしているのが特徴とのこと。どんなもんじゃいと思って標識ポートレートを撮ってみたところピント面キリっ、背景ブワア!って感じの今まで撮ったことないような絵が出てきて衝撃。なんだかとんでもないレンズをレンタルしてしまったという気持ちに陥ります。
今回はほとんど解放で撮ってたんですけど遠くの被写体をパンフォーカスで撮ってみてもクッキリ写っているものでこちらも衝撃。
逆光については結構シビアで、日の強い時間帯で太陽にレンズを向けるとすぐに光が暴れて真っ白になってしまいます。上の写真はレタッチしてますが露出を最大まで下げて撮影した写真になります。
AFはワンテンポ遅れてから合致するので動いている被写体を捉えるのは難しいといった印象。親指AFなどを利用してあらかじめピントを合わせておく必要がありそうです。
レンズ借りに行くたびに思うんですけど東京駅丸の内周辺って撮影スポット多すぎてどのレンズ使っても楽しい欲しいってなってしまうのでFUJIFILMさん巧妙だなと思ってます←
皇居周辺
丸の内出口をまっすぐ進むとたどり着くのが皇居。この周辺は秋になると黄色く色づいたイチョウ並木が楽しめるのですが、訪れた日は結構いい感じに色づいていて賑やかな空間でした。
鳩ポートレート。止まってくれてたおかげで撮れました。
以前ここでイチョウ並木を撮影したのは超広角ズームXF10-24mm f4 をレンタルした時。今回は対照的に中望遠レンズですがこういう並木道はギュッと圧縮できる56mmの方が楽しいかもしれません。しかしお気に入りの木を1本見つけてじっくり撮る広角も捨てがたい…
KITTE
続いて向かったのが商業施設KITTE。
こちらも以前撮った時はクリスマスツリーを観に行ったので広角で撮影していました。しかし中望遠を屋内で使いこなすにはまだまだ技量が足りぬ…
KITTEの最上階には展望テラスがあり、夜景スポットとして人気なイメージ。
展望テラスにて撮影。丸の内の高層ビルってどれもおしゃれな造りしてますね。
丸の内仲通り
最後に撮り歩いた道はFUJIFILM Imaging Plazaが入っているビルも軒を連ねる丸の内仲通り。ここは異国感のあるおしゃれな街並みになっており土日祝日は歩行者天国なのでいろんなアングルから切り取ることができる楽しいスポットです。
今回の撮り歩きの中でもかなりお気に入りの一枚。出店の看板。なんともない構図ですがお気に入りの写真になってしまうあたりがきっとこのレンズの魔力なのでしょうねえ…
まだ空が明るい時間帯でしたが、仲通りの並木のライトアップが始まり玉ボケタイムに。大口径レンズを手にすると撮らずにはいられない玉ボケ。APDの玉ボケは輪郭がふわっとした感じの写り。その分背景がうるさくなく、しっとりとした印象を受けます。
AFについては速度もそうなのですがピントが奥に行きがち。あまり寄れるレンズでもないので仕方ないですがこの写真の手前の葉っぱになかなかピントが合わず最終的にマニュアルで撮影してました。
日が落ちて肌寒くなってきたところでレンズを返却しにFUJIFILM Imaging Plazaに戻るのでありました。
まとめ・感想
自分の備忘録としてまとめるとこんな感じでした。
良かった点
- なめらかなボケと立体感がもたらす圧巻の写り
- 56mmの画角が結構しっくりきた
- ボディ(X-T3)とのバランスがいい大きさ・重さ
気になる点
- ワンテンポ遅れて合致するAF
- 逆光で光が暴れやすい
- 値段が高い
ですが気になる点を踏まえてもそれ以上の価値がある写りのような気がしてやまないレンズです。
ただ、買ったとしてもXF16-55mm f2.8 との使い分けどうするのとか、このレンズの性能に頼る前にもっとやるべきことがあるのではないかと色々な気持ちがよぎるのも事実。実際今回使ってみて自分の構図の引き出しが少なく固定されてる感が否めません。
しかし買ってから使いこなせるように腕を磨けばいいという見方もあるわけで。この葛藤はしばらく続きそうです。