FUJIFILM X-T3を購入して1年半経つので、好きなところを語ってみた
FUJIFILM X-T3のファーストインプレッション記事を投稿してから約1年半が経ちました。そしてその1年半の間、早いもので世にはすでに後継機 X-T4 が発売されました。
もちろんX-T4は気になる存在ではあるものの、仕様を読み込めば読み込むほど、「あれ、X-T3ってかなり良いカメラなのでは…」と思ってきてしまって。今回はそんな X-T3 について、1年半使ってきた視点で好きなところを語っていきたいと思います。
X-T3の好きなところ
X-T4のプレスリリースやスペック表を見ると、センサー・プロセッサなど画質の心臓とも呼べる部分についてはX-T3、X-T4ともに同じものが使われていますが、ボディ内手ぶれ補正を筆頭にハードウェアの部分については大幅にアップデートされた印象を受けます。しかし測光ダイアルと3軸チルト液晶についてはX-T4には搭載されていません。
個人的にはこの2つの機能をとても気に入っているので紹介したいと思います。
測光ダイアル
これはX-T4には無い機能のひとつ。
X-T3には測光モードの切り替えができるダイアルが独立して付いています。
測光ダイアルが独立して存在することにより設定が素早く切り替えられるほか、割り当てるボタンを1つ節約できるというメリットもあります。
自分は恥ずかしながらX-T3を使うまで測光モードという存在を知りませんでした。しかしダイヤルとして目立つ位置にあるなら使ってみようということでいじり始めたところ、表現の幅が広がりかつレタッチがかなりやりやすくなり、なんで今まで使ってこなかったんだろうと激しく後悔。ダイヤル作ってくれてありがとうFUJIFILMさん…
測光モードについての説明は以下のニコンさんの公式サイトが非常に分かりやすいのでぜひご覧ください。
3軸チルト液晶
これもX-T4には無い機能のひとつ。
X-T3にはローアングル・ハイアングル撮影に便利なチルト液晶が搭載されています。
X-T4にはバリアングル液晶が搭載されていますが、チルト液晶は可動までのステップがより簡単で、レンズと液晶が同じ軸上にあるので写真が撮りやすいといったメリットがあります。
さらに、X-T3のチルト液晶は手前に動くだけで無く、横開きにも可動するので縦構図でのローアングル撮影に対応しています。動画を撮らないスチル派の人にとってはかなり嬉しい機能です。
高速なオートフォーカス(AF)
X-T3を使う前はX-E2という数世代前のカメラを使用していたのですが、カメラを変えてまず驚いたのがオートフォーカス(以下AF)の速さと食いつき。
動く被写体に対して、X-E2を使っていた頃はAFがやや心もとないのでAFポイントを固定して決め打ちで撮影していたのですが、X-T3になってからはトラッキングAFや低照度性能が大幅に向上し、さらにポートレート派に便利な瞳AFまで使えるようになったため、よりカメラに任せられるようになり撮れる写真の幅が大きく広がったと感じています。
また、ジョイスティックが搭載されているためAFポイントを柔軟に操作できるのも魅力。ピントを外すことが少なくなり、総じて取れ高に貢献してくれる性能を備えたカメラだと思いました。
さらに、X-T3は最新機種X-T4と同一のセンサー・プロセッサを搭載していることから、より進化したX-T4と同等レベル高速AFが使えるファームウェアアップデートを予定しているとのこと。X-T3でまだまだ戦えるぞ…ありがとうFUJIFILM様…
おしゃれで実用的なデザイン
忘れてはいけないのがデザインの良さ。レトロで可愛いだけではなく、シャッタースピード・ISO感度・露出の設定がダイヤル操作で完結するので直感的かつ電源を入れていなくても設定をいじれるのがポイント。待ち時間の長い風景撮影などに便利です。
また、威圧感が少ないので旅先や街中でずっとぶら下げていても違和感のないところもグッド。自分は最近大きなズームレンズばかりつけているのでこの恩恵はあまり受けられていませんが…
スチルメインの人にはかなりオススメの選択肢
より動画向けに進化したX-T4と比べると、スチルを撮る人にとって必要な機能が使いやすくまとまっている印象のX-T3。
X-T4が発売されて値段がこなれてきた今だからこそ、X-T3は自信を持ってオススメできるカメラです。
FUJIFILMから動画特化カメラが出てくれればX-T5はボディ内手ぶれ補正が乗りつつチルト液晶のカメラに戻ってくれるのかなーと妄想を膨らませているのでありました。